朗読文学館vol.1 無事終了しました。
朗読文学館 Vol.1 終了のご報告
先日、3月29日に開催いたしました
「朗読文学館 Vol.1」無事に終了いたしました。
お越しくださいました皆さま、
本当にありがとうございました。
遠方からお越しくださった方、
そして初めて足を運んでくださった方もいらっしゃったことと思います。
その場に来てくださったことはもとより、
何より、真剣に朗読と音楽に耳を傾けてくださったことに、心より感謝申し上げます。
はじめての挑戦
今回の朗読文学館は、
文学作品をじっくりと「耳で味わう」場の提供としての、初めての試みでした。
大変緊張もいたしましたが、
皆さまのあたたかいまなざしに支えられ、
無事に終えることができました。
また、至らぬ点もあったかと思いますが、
あたたかく受け止めていただき、ありがとうございました。
朗読文学館という試み
この会は、
「普段は手に取らないかもしれないような文学を、耳から聴くことで、その面白さに出会っていただきたい」
と同時に
「声に出して読むこと・聴くことっていいな、私も読んでみたい」
というきっかけの場になればいいな、そんな思いから生まれました。
ですが、そんな甘いものではありませんでした(汗💦)
朗読に携わる者として、
目指すものはただ一つ、
聴く方が心地よく、物語に自然と入っていける朗読をお届けする
そんな終わりのない課題への、私自身のひとつの挑戦の場でもありました。

町屋と音楽、そして文学
会場のミュージックサロンYOSHIKAWAは、江戸時代から続く町屋。
重厚な柱や梁の空間は、
明治・大正の文学と見事に響き合っていました。
そして、店主・学さんによるクラシックギター。
その音色はどこか切なく、繊細で、
今回の作品に深く寄り添ってくださいました。
想像以上に、
朗読と音楽が一体となる時間となり、
多くの方からも
「ギターの音色が素晴らしかった」
「朗読と音楽がぴったり合っていた」
というお声をいただきました。

『羅生門』の解釈
今回の『羅生門』では、
下人の、どうにもならない状況の中で、
それでも生きようとする力。
その揺れ動く心を、
声と音でどこまで表現できるか。
ギターの音色ははまるで、
下人の心そのものが音になったかのようでした。
おはなしと朗読に寄り添い、聴き手さんの心を導いてくださいました。
(お昼の部の羅生門は、読み手のわたくし汗だくで失礼しました。)

『手巾(ハンケチ)』で起きたこと
そしてもう一つの作品『手巾』。
この作品は、私自身にとっても、
今回の朗読を通して解釈が深まった、
非常に印象的な一編となりました。
ご来場の皆さまの中には、
事前に読んで来られた方も多く、
「難しい作品ですね」という声から始まったこの朗読。
しかし終演後には、
「とてもよくわかった」
「情景が浮かんだ」
というお声もいただけてほっとしました。
記憶がひらく瞬間
中でも印象的だったのは、ある方のご感想です。
朗読を聴いているうちに、
小学生の頃に読んだ記憶が蘇った――
そのきっかけは、
「西山篤子」という名前でした。
長い間、理由もわからず心に残っていた名前が、
この朗読によって、誰だかわかったとのこと。
そしてそこから、
ご自身の幼い頃の記憶や、ご家族との出来事へとつながっていったそうです。
声が記憶の蓋を開ける
朗読を聴いてそんなふうに思ってくださったんだなと思うと、ただただ嬉しかったです。
落ち着いてから、この嬉しさはなんだろう、、と改めて考えました。
「朗読の声を聴いて思い出したんです」というその方の言葉感じた嬉しさは、
朗読で耳から入ることばは、記憶を呼び起こし、心に触れる力がある
という気づきを得たことでした。
聴覚は、心に直結している感覚。
朗読には、
ただ物語を伝えるだけでなく、それ以上の力があるのだと感じました。
皆さまのお声
ほかにも、
「映画を観ているようだった」
「情景がはっきりと浮かんできた」
というお声や、
朗読に携わる先生方からのあたたかいご感想もいただけて励みになります。
聞きにきてくださりありがとうございました。
これからも
朗読は、
声に心を乗せて、誰かに届ける取り組みです。
その一つひとつの積み重ねが、
また次の表現へとつながっていくのだと思います。
これからも精進を重ねながら、
皆さまとご一緒に、言葉の世界を深めていけましたら幸いです。

次回「朗読文学館 Vol.2」のご案内
次回の「朗読文学館 Vol.2」では、
太宰治の『葉桜と魔笛』をお届けいたします。
朗読は、またわたくしと、
音楽はお箏の清水雅楽文さんです。
会場は文星堂2階のサロン。今回も少人数で、じっくりと朗読の世界に耳を傾けていただける会になればと思っております。
清水さんはお箏の先生でもいらっしゃり、
確かな技術と深い表現力をお持ちの、本当に素晴らしい方です。
以前、朗読と音楽の調べを奏でるグループ「七條」でなんどか共演させていただきました。
その迫力ある演奏がよみがえる、、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回もまた、皆さまの心に残るひとときになるよう努めます。
この「朗読文学館」は、文学の面白さをともに感じ、共有する時間にしたいとも願っています。
今回は文化サロンでの開催ということもあり、
皆さまも少し声を出していただけるような時間も設けられたらと考えております。
前回とはまた違った雰囲気の中で、
作品の世界を味わっていただけましたら嬉しいです。
まだお席はございますので、
ご興味をお持ちいただけましたら、ぜひお越しください。
前の記事へ