浄化の涙?
みなさんいつもありがとうございます。つじあけみです。
今日は、個人レッスンで、読み手さんから本当に美しい時間をいただました。
なぜかあふれる涙 と その涙に洗われたような透き通った声。
朗読で、心を感じるってこういうこと。
ってこういうこと^^
そう思えるそんな時間でした。
その素敵な時間のもととなったのは
コチラの文章です。みなさまご存じの
イーハトーヴ童話「注文の多い料理店」より
青空文庫より引用
序
わたしたちは、氷砂糖をほしいくらいもたないでも、
きれいにすきとおった風をたべ、桃いろの美しい朝の日光をのむことができます。
またわたくしは、はたけや森の中で、ひどいぼろぼろの着物が、
いちばんすばらしいびろうどや羅紗や、宝石いりの着物に、かわっているのをたびたび見ました。
わたくしは、そういうきれいなたべものや着物を好きです。
これらのわたくしのおはなしは、みんな林や野原や鉄道線路やらで、虹や月あかりからもらってきたのです。
本当に、かしわばやしの青い夕方を、ひとりで通りかかったり、
十一月の山の風のなかに、ふるえながら立ったりしますと、もうどうしてもこんな気がしてしかたないのです。
本当にもう、どうしてもこんなことがあるようでしかたないということを、わたくしはそのとおり書いたまでです。
ですから、これらの中には、あなたのためになるところもあるでしょうし、ただそれっきりのところもあるでしょうが、
わたくしには、そのみわけがよくつきません。なんのことだか、わけのわからないところもあるでしょうが、
そんなところは、わたくしにもまた、わけがわからないのです。
けれども、わたくしは、これらの小さなものがたりの幾きれかが、
おしまい、あなたのすきとおった本当の食べ物になることを、どんなにねがうかわかりません。
大正十二年十二月二十日 宮沢賢治
朗読をなさる方や宮沢賢治ファンの方にはおなじみのこの文章。
私も大好きです。
今日の読み手さんは、この文章がなぜだか好きで、何度か声にだしてみたけど
やっぱり好きで、練習してみたいと。
「では、一度読んでみてください」ということで読んでいただきましたら
感極まられ、涙が止まらない状態に。
ここまでは、朗読あるあるのお話ですよね。
なぜか涙がでるんです。
ご本人は理由がわからないとおっしゃいます。
おそらく、その方の人生やご経験と重なることがあり
そのときの感情の記憶が思い出される・・・ということではあるとは思うのですが
ご本人は、それが何なのかわからない。
でも、どうしても「ここ」「この言葉」を声に出すと涙が溢れてくるのです。
その方の記憶なのか
無意識なのか
または、この文章から感じる純粋な思いを受け取ったからか
それは、本当にわかりません。
でも、涙がちゃんと出るのです。あふれるのです。
さて、本題はここからです。
今日は、この文章を3回だけ読んでいただきました。
もちろん3回とも、同じところで涙がこみ上げてとまらない状態になられました。
でも、違うのは、
1回目、2回目、3回目の声。
①1回目は、「泣いちゃいけない」という意識が働いて、
こらえて、こらえて、出した声。
②2回目は、「泣いてもいい」と思い、出した声。
③3回目は、「泣きそうになったら、その感じを、感じきるまで感じて」から出した声。
①こらえてこらえて出した声は、聴き手からすると、こんな風に聞こえてきます。
「あれ?なんか、そっけない。心こもりにくいのかな」という、閉じた声。
②泣いてもいいんだ、と思って出した声は、
「ちょっとホッとした感じ」の、安心した声。
③「泣きそう」という感情を感じきるまで、じっとして、そのあとに出した声は、
「ほんとにそう、ほんとにそう思う、そうだよね」という、開いた声。
閉じた声、安心した声、開いた声
相手に与える印象も、全然違いますよね。
①閉じた声は、相手に誤解を招くかもしれない
つまり、心と声が一致していない状態。
聴いている方はなんか違和感を感じる。
②安心した声は、相手にも安心感を与える
聴いているほうも、リラックスして聴けるし、受け入れやすい。
③開いた声は、相手に伝わりやすい
つまり、心と声が一致している状態。
聴いている方は、なんだかわからなくても「いいなぁ」って思えたりする。
これって、当たりまえのことだと思うのですが、
みなさん、①の閉じた声を、知らず知らずのうちに出していませんか?
朗読のとき
日常会話で
大切な人との会話で
自分の、心と声と言葉は一致していますか?
嬉しいときは「嬉しい」\(^o^)/
悲しいときは「悲しい」( ;∀;)
好きと思うときは「好き」(*^^*)
ごめんなさいと思うときは「ごめんね」(^_-)
ありがとうと思うときは「ありがとう」(^O^)
言いたいことをこらえないで
感情を抑え込まないで
気持ちに蓋をしないで
ごまかさないで
感じることは自由です
こう感じた
こう思った
そのときの自分の心に正直に、素直になって、
さあ!!!!!
レッツ!朗読!
自分の開いた声を見つけたら
ついでに(笑)
素直な気持ちを伝えたい人に、伝えてみましょうか(#^^#)
(照れる方は、朗読で(^_-))
お読みくださり、ありがとうございます!
いつもみなさんがごきげんで、シアワセでありますように\(^o^)/