栞 (しおり)

朗読は自由だからこそ悩む~名作もみんなで読めばこわくない~

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今日は夏目漱石『夢十夜』第九夜に取り組みました。

一つひとつの場面を区切って読み、その場面を聞いた方がどんな情景を思い浮かべたかを共有しました。

改めて感じたのは、
やはり解釈は人それぞれだということ。

これはいつもお伝えしていることですが、

同じ文章を聞いていても、
浮かぶ風景も、受け取る印象も、心に残る部分も違います。

背景を調べても着目するところが人それぞれ違います。

 

だからこそ

 

 

難しい・・・( T_T)

 

 

舞台で作品を発表する時、
一人で作品に向き合い、一人で仕上げていくのは、楽しいことでもありますが、とても悩ましいことでもあります。

 

特に『夢十夜』のように、
よく知られた文豪の作品に向き合う時は、

「自分の解釈で本当にいいのだろうか」
と迷うこともしばしば。

 

そうして悩んだ末に、


本当はこう感じている、こう読みたい、

 

という思いがあっても、それをあえて出さずに、
なるべく淡々と読む

 

つまり、文字を見せるように読んだ方が、聞き手には親切なのではないかという結論に達することも多いです。


実際その方が聞き手にとって受け取りやすいことも多いと思います。

 

けれど、読み手として、表現する側としては、
「それで本当にいいのだろうか」
と、またそこで悩むことになります。

 

一人で仕上げる時は、
そうやって気持ちが行ったり来たりするものです。

今、私自身が取り組んでいる『羅生門』や『手巾』も、まさにそうです。


この解釈を自分なりに決めてしまっていいのか。作者や聞いてくださる方に失礼ではないか、

 

(お空で,芥川龍之介さまが呆れているのでは、、、)


きっと本番当日まで悩み、
本番が終わってからもまた考えるのだと思います。

 

でも、こうした作品をレッスンで、チームで取り組むと、その怖さが少しやわらぎます。

 

「この人はこんなふうに受け取るんだ」
「聞き手はこんな情景を思い浮かべるんだ」

 

それがわかるだけで、
不思議と気持ちが楽になります。

 

そしてもうひとつ思うのは、
こちらが解釈を濃くして表現したとしても、


聞き手は聞き手で、
自分の受け取りたいところを自由に受け取っているのだということです。

 

そう思うと、
読み手は必要以上に恐れなくてもいいのかもしれません。

 

朗読は自由です。
これといった決まりはないと思っています。

 

だからこそ悩みます。

けれど、だからこそ面白いのだとも思います。

 

そしてグループレッスンのよさは、


その自由さの中で、
「自分だけじゃない」と思えることかもしれません。

悩みながら読むのも朗読。


迷いながら仕上げるのも朗読。

 

そのすべてを了解したうえで、
素直に人に語りかけるように読むことが、伝わる朗読につながるのであろうか。(文豪風語尾)

 

そんなことを、今日のレッスンで改めて感じました。

________

 

~名作も 一緒に読めば こわくない~

(つじあけみ心の俳句)

 

もし、お空で夏目漱石さまが呆れていたら

一緒に謝りましょう

 

お読みくださりありがとうございます。

今日も穏やかな声が響き渡りますように。

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